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Portfolio

Pinhole-img四国霊場八十八ヶ所を巡る「縁起曼荼羅」シリーズは、2000年8月8日にスタートし2001年8月8日に撮影を終えたプロジェクトである。
そこに在るキーワードは8。
Yasu Suzuka の生まれた月日「8月8日」の数字であり∞(無限大)に通じる数字でもある。
『必然と偶然』、そしてアーティストとしての制作コンセプトとも深く繋がる『縁』をコンセプトとしこのプロジェクトは行われた。 遍路する男性のポートレートに始まり、次の霊場で出会った人に前の人のポートレートを手にしてもらって、ポートレートを撮影してゆく。数珠のように連なるそれらのポートレートは、人びととの偶然の出会いを記録するとともに、二度と生まれない出会いの連鎖を写し留めている。
中央のモノクロのポートレート[88枚]と、それを囲むカラーのポートレート[1936枚]は、一方を撮影時期の新しいものから順に、一方を古いものから順に組み合わせて構成されている。
つまり、二種類のポートレートは逆方向の時の流れを表しながら、真ん中で交差し、無限の循環を構成している。
この世のすべての事象は連鎖し循環している。東洋的な思想を表現した作品である。

摩尼車 / Mani Prayer Wheel

四国霊場八十八ヶ所の境内の土を絵具として、自分の指先で直接八十八の祈りを画仙紙に塗り込めた。
中心にはそれぞれの寺の天空の雲をポラロイド・カメラで撮影したものを貼った。
天と地の間で生かされた巡礼の行程における一期一会の験(しるし)である。

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